2017年11月11-12日

協会設立17年目。開催場所は日本で最大のショッピングモール、

越谷イオンレイクタウンKAZEの光の広場で年に一度のフリースタイルスケートボード選手権を

開催することが出来ました。

11日土曜日:シニアクラス・アマチュアクラス・ガールズクラスの順番での競技開始。

カナダ・マレーシアのアマチュア2名も参加。


〇シニアクラス

最年長60歳、最年少で40歳(笑)と、まさにオッサンクラス。

初参加のオジサンも居まして日本の高齢化社会を実感(笑)

しかしながら、40を過ぎたオジサン達が青春を取り戻した瞬間でもあり、

仕事の合間の趣味遊びで始めたスケボーが会場を沢山の拍手と笑顔で同世代のギャラリーに

勇気と感動を与えたのは間違いないと思う。

そんなオジサン達、優勝したのは整骨院を経営する父親、村川大介45歳。

1本目は緊張に飲まれたが2本目のランが見事にハマり、ミスも少なく逆転優勝。

2位には化学薬品などの研究をしている野田哲治46歳。

3位は建設関係自営業のスキルはプロ並み心はオジサンの丸茂俊幸43歳。

参加したオジサン達は少なくとも昨年よりも確実に上達していたのは間違いない。

左)野田哲治 (中)村川大介 (右)丸茂俊幸

これからも仕事をさぼらずにほどほどに怪我無くスケートを持続して下さい(笑)


〇アマチュアクラス

年々どこのスポーツ業界も同じなのだろうか。天才少年キッズの活躍が目立つ昨今。

特にフリースタイルはスキルに特化したスタイルだけに、見たことのないトリックを目の当たりにした。

 

アマチュアクラス優勝を手にしたのは川崎柚木8歳。

今年5月に行われた世界大会の一つワールドラウンドアップでも世界アマチュア3位にも輝いた成績をもつ少年。

重心が低く体重も軽いこともあり、メイク率が非常に高いこともキッズの特徴でもある。

このスキルのまま、青年になったら・・・なんて考えると本当に恐ろしいスケーター誕生になるのは間違いない!!

ってほどのスキルフル。今後の彼の成長と、スケートトリックの進化が本当に楽しみになった。

2位には昨年の全日本でプロ本戦に参加した高校生になった小島颯斗16歳。

受験で滑れてないなんて聞いたはいたが、安定感スキルと共にUP。

本番に強いメンタルを持ち合わせているのが強いところ。

3位は藤井雅博プロを父に持ち、藤井俊彰プロを叔父に持つ、サラブレットの藤井裕大11歳。

父親の足の使い方に似てきました。とにかくウマイ。そしてスタイルが出てきました。

(左)藤井裕大 (中)川崎柚木 (右)小島颯斗

上位以下のアマチュアに関しては、特徴がまだ足りず、私が少年だった時代とは違い、

個性に欠けて見えてしまった部分がある。

メイク率もそうだが、とにかく必殺技を持つこと。個性、スタイルをもっと大事にしてほしいですね。


〇ガールズクラス

ココ最近では人口が増えてきたガールズスケーター。

だが今年は受験などで昨年の半分5名しか出場はなかったがやはり華がある。

女子やプロの場合、華がある分、競技からショーに代わるのも特徴だと思う。

見事、優勝を手にしたのは三井流花11歳。

昨年突然現れた山形県からの新星。

彼女の乗り方には特徴があり、軸がぶれない。恐らく体幹が凄いのだろう。

そして2位には昨年のガールズ優勝を成し遂げた2016年クイーンこと石田琴理9歳。

アート、コンポジションで魅了した。

3位には受験勉強の合間に参加してくれた川村優衣14歳。

私が無理やり出させましたけど(笑)

なんと、練習してないからと理由でウケ狙いで「ブルゾンちえみwith B」の衣装で登場(笑)

フリースタイル特有のダフィー(板2枚で滑る)で音楽に合わせ完璧なショーを演出。

ジャッジ、MC、私の前で「35億♪」ってセクシーポーズでやられました(笑)

(左)石田琴理 (中)三井流花 (右)川村優衣

シニア・アマチュア・ガールズ混合の2017リザルト

上位TOP3が翌日のプロ戦のキップを手にした。


1,2トライ目の合間にムラサキスポーツ無料体験会ファーストチャレンジを開催。

短い時間でしたが2日間で50名の「初めてのスケートボード」を体験して頂きました。
新たなスケーターが生まれると良いですね!!

11月12日プロ戦

日本人プロ11名、海外プロ6名、前日TOP3の3名、合計20名の戦い。

1 on 1のトーナメントへ出場出来るのはわずか8名と、8席を決める予選会から始まり。

アメリカ・カナダ・スウェーデン・ルーマニア・ドイツ・そして日本と、全日本選手権なのに国際大会。

そしてドイツから日本タイトルを取りに来たGuenter Mokulysが成田空港で

テレビ東京「Youは何しに日本へ?」にHit!! 密着取材が着いてくる事態に(笑)

果たしてGuenterの行方は?

予選90秒2トライBest pt Top8のみトーナメント。

予選から波乱の幕開け。日本人KINGの名を持つ藤井雅博プロ・私・菊池雄大プロが予選敗退と。

前日のアマチュア2名がトーナメント出場決定と、前代未聞のトーナメントが開催。

まさに世代交代が徐々に始まった。

KINGの名を持つ藤井俊彰プロが辛うじてトーナメントへ。

11年間世界チャンピョンだったGuenterは予選1位でトーナメントへ駒を進めた。

2017プロ予選リザルト

〇トーナメント

①Andy Andarson vs 山本勇

②Stefan Lillis Akesson vs 川崎柚木

③藤井俊彰 vs 藤井裕大

④Guenter Mokulys vs Dan Garb

(トーナメントはクジ引き)

もう世界大会になっています(笑)

 

①Andy vs 山本勇

日本初来日のAndyはストリート、パークでもプロスケーターとしてかなり有名。

パウエル・DC・ボンズベアリング・YABAI等サポートされている。

そして我らが日本を代表する世界大会優勝経験もある山本勇。

Andyのフリースタイル的な滑りは、ほぼマニアルでの流れの滑り。

いやぁ・・・止まりませんね。自分の滑りスタイルを理解しています。

一言で言えば「チョーかっけー」。

時折見せるオーリートリックが並みの高さではなかった。

かたや山本勇プロは細かいトリックと動きのスピード、正確さが売り。

しかしながら一つのミスが命取り。

お互いノーミスが条件の滑りはドキドキ。

残念ながら尻モチの大きな1ミスをしてしまい日本人優勝候補が

結果一回戦敗退となってしまった。

WIN:Andy Andarson

 

②Lillis vs 川崎柚木

「I LOVE JAPAN」と叫びながら毎年のように日本へ来日。

Lillisは9年続けて来てると思います。うれしいですよね。

彼も気が付けば53歳ともうオッサン。しかしながら本当に滑りが上手。

生きるフリースタイルのバイブル。

2分の戦いは息が上がり、彼が地面に膝を着くのを見て

「まだまだ私も頑張らないと」と勇気をもらえた。

そして日本からは若干8歳の天才キッズ川崎柚木。前日のアマチュア戦の優勝から参戦。

小さな身体で大きく滑ってました。トリックは粗削りですがスキルは最上級。

おじいちゃんvs孫 的な戦いは8歳柚木の勝利で終えた。

 

WIN:川崎柚木

 

③藤井俊彰 vs 藤井裕大

日本人対決。これが全日本です(笑)

叔父vs甥っ子。この図式は去年観ました。

写真50-50キャスパーフリップ

世代交代なのか藤井裕大圧勝。261 vs 296ポイント。

WIN:藤井裕大

 

④Guenter Mokulys vs Dan Garb

写真Guenter スクワットノーズスペースウォーク

個人的にGuenter とはもう12年の友達。淡々とトリックを流れ作業のように行う機械的な滑りは、

今も昔も変わらず。彼もすでに54歳。やはり話を聞くと年々とトリックのスキルは落ちてくるらしい。

ミスが許されない彼の滑りで、まさかのミスが出てしまった。

「Youは何しに日本へ?」の取れ高が気になるが(笑) まさかの一回戦敗退となった。

写真ウェリンダスタンド

アメリカからの刺客Dan Garb。彼の滑りは映像でしか見てなかったが、非常に面白い。

トリック自体が爆弾だ。少なからず私と同じタイプ。ミスを相殺しポイントをもぎ取るスタイル。

Guenter Mokulysを倒した瞬間、彼は泣きながら走っていった(笑)

後で話を聞いたら「興奮しすぎて泣いてしまった。恥ずかしい・・・」と(笑)

大会ってイイデスネ!!

WIN:Dan Garb


2回戦

①Andy Andarson vs 川崎柚木

Andyの滑りは先ほどの紹介したが、流れる滑り。

昔のケビンハリスのような滑りの進化版に近いかな。

逆に川崎柚木の滑りはトリックスキルのみ。ミスを恐れず攻め続けたが

トリックスキルでは相殺出来ずに惜しくもファイナル進出は出来なった。

何やら話をしてますが恐らく言葉は理解できてない様子(笑)

WIN:Andy Andarson

 

②藤井裕大 vs Dan Garb

もうギャラリーはMAX状態の中。

たった一人戦う日本人代表藤井裕大。

ステップ、スキル、トータルバランス共にパーフェクト。

ノーミスで滑り切った。

Danのトリックは難易度重視。

全体的なバランスより凄いことをヤル。的な滑り。

ちょっとミスが目立ち過ぎた感がある。

結果:藤井裕大ファイナル進出


3位決定戦

川崎柚木vs Dan Garb

休憩もほどなく3位決定戦開始。

滑り続けた川崎柚木の力及ばず。

3位Dan Garb決定


決勝戦

Andy Andarson vs 藤井裕大

先行Andy。予選から決勝まで変わらずのルーティン。

本当にぶれない。パーフェクトランで完走。

全日本フリースタイルスケートボード選手権の日本代表になった藤井裕大。

若干11歳の彼に日本のフリースタイルシーンの全てを背負わせてしまった。

1F、2F、3Fと満員御礼。

1ミスで押さえた。

藤井雅博の代わりに頑張った藤井裕大。

そして・・・結果は。

2017年Freestyle Skateboard KING Andy Andareson

(左)藤井裕大 (中)Andy (右)Dan

全日本フリースタイルスケートボード選手権2017

KING OF FREESTYLE SKATEOBARDの歴史にまたカナダ人の名前が記された。

しかし、アマチュアながらも決勝まで進み見事2位となった藤井裕大。

本当に日本のフリースタイルスケートボードの未来は明るいと思う。

ダイジェスト&トーナメント1回戦目の映像はコチラでご覧ください。

 


〇感想

来日外国人が年々増え続け、もはや全日本ではなくなりつつあるが、

日本のフリースタイルスケートボードにとって、少なからず海外勢来日はプラスの刺激になっている。

決して、日本のレベルが低いのではなく、逆にレベルは世界で一番高いことも知り得た。

守る姿勢より、攻める姿勢。個人的には後者が日本。

そして可能ならば、再度、島国日本で世界選手権開催をしたくなった。

海外選手も日本の大会が一番エキサイトする、面白い、凄いと言ってくれた。

誰もが笑顔で結果負けても納得してくれればいい。

そんな仕組みを今後また考え進化させて行きたいです。

 

越谷イオンレイクタウンKAZEプレゼン

全日本フリースタイルスケートボード選手権2017

ALL JAPAN CHAMPIONSHIP FREESTYLE SKATEBOARD CONTEST2017

KING OF FREESTYLE SKATEBOARDは無事終了致しました。

沢山のご支援ご協力を誠に感謝しております。

本当に有難うございました。

日本フラットランドスケートボード協会JFSA

代表:鈴木茂一